じいちゃんの家のトロフィー部屋

僕のじいちゃんの家には、僕と弟が「トロフィー部屋」と呼んでいる、6畳間の和室があります。
じいちゃんは、若い頃陸上の選手だったそうです。
自分の進学した高校に陸上部を作ったのも、じいちゃんだという自慢話は何度も聞かされています。

今では自分がつくった会社も引退して、パソコン教室に通ったり、水泳を始めたりと、マイペースにじいちゃんらしくなったけれど、ほんの数年前まではバリバリの社長で、孫の僕たちにもめちゃめちゃ厳しかったです。
ただ、僕たちがトロフィーとか賞状とかをもらってくると、じいちゃんは顔をくしゃくしゃにして笑って「ようやった、よう頑張った!!」と褒めてくれました。
たとえそれが「縄跳び学年一位」みたいな、あまりたいしたことないものでも「一等賞はすごいぞ!だれにも負けないんだから」と褒めまくりました。
運動が苦手な弟は、だから縄跳びだけはものすごく頑張っていました。

中学で僕はテニス部、弟は卓球部に入ったのも、団体競技では個人にトロフィーがもらえないからです。
個人競技にして、トロフィーをもらって、じいちゃんに喜んでもらって、褒めてもらいたかったです。
中学校の間は僕はふたつ、弟はなんと8個もトロフィーをもらいました。
その度に僕らは、父や母に報告する前に、じいちゃんの家に向かって自転車を飛ばしました。
じいちゃんは会社にいることが多かったから、僕らは得意げにトロフィーを持ってじいちゃんの会社に入って行きました。

じいちゃんは起業社長らしく「社長というのはただの役割です。
上も下もない。社長室はいらない」と言っていて、応接室や会議室はあっても、社長室のない会社でした。
だから、事務所の中へぼくらがトロフィーを持って入っていくと「おお、おお!!すごいぞ!優勝か?」とすぐにじいちゃんは声をかけてくれます。

「ごめん、三位だった」「ごめん、準優勝」ってことも多かったけれど、それでもいつも満面の笑みでめちゃめちゃ褒めてくれました。
「持って帰って父さんと母さんに見せてやれ」ってじいちゃんは言ったけれど、父さんも母さんも、トロフィーなんてそれほど喜ばなかったから、ぼくらはそのまま、じいちゃんの家にある「トロフィー部屋」に持っていって、じいちゃんのトロフィーがいっぱいある棚の横に並べていきました。

最近は、僕も弟もトロフィーをもらうこともないのだけれど、じいちゃんの部屋のトロフィーは増え続けています。
社長だったときには「そんな娯楽をするヒマがあったら仕事する」と言っていたゴルフでも、最近始めた水泳でも、じいちゃんはそこそこの成績を出しているらしいです。
「すごいじゃん、また増えてるね!じいちゃん」と今はぼくらがじいちゃんを褒めています。
じいちゃんはあの頃と同じ笑顔で顔をしわくちゃにしています。

スポーツ等の競技だけではなく、日頃の頑張りを讃えて評価することも時には必要になります。子どもの成長に合わせて、学校やスクールの表彰だけでなく家族のお祝い事にも使えそうですね。キッズ向けトロフィーはこちらのサイトから。披露宴での両親への花束贈呈や奥さんへの結婚記念日、仲間や同期への各種祝いにぴったりな贈り物はこちらから。トロフィーを贈りませんか?